「円安×DX」中小企業がDXで円安に立ち向かうための5つのポイント

ポイント4：外部連携とオープンイノベーションで円安への対応力を強化

中小企業が円安の影響を乗り越えるには、外部との連携とオープンイノベーションによるDXによる円安への対応力強化が有効です。

DX人材確保と先進技術を活用するための外部連携

DX人材の不足を補うためには、外部の専門家やベンダーとの連携を積極的に進めることが有効です。外部のリソースを活用することで、中小企業であってもDXに必要な大きな力を得ることができます。

DX推進にかかわる外部のステークホルダーには、同業他社や異業種の企業との協業や、大学や研究機関との連携などにより、先進的なデジタル技術を活用していくことも考えられます。

外部リソースを活用することで、自社だけでは実現が難しいDX施策の実行が可能になるでしょう。

中小企業がDXで円安に立ち向かうには、外部との連携を通じて不足するリソースを補完し、新たな価値創造に挑戦することが重要なのです。

産学官連携や企業間協業による課題解決

地域の自治体や産業支援機関と連携して、DX推進のための支援策を活用する。あるいは、同業他社や異業種企業との協業により、データやノウハウの共有を図ることは、オープンイノベーションを通じて、円安対応に向けた新たなビジネスモデルやサービスを共創することに繋がります。

例えば、その土地に根ざした中小企業であれば、伝統的な夏祭りを活用した交流人口の拡大プロジェクトなど、地域連携による取り組みを推進して成功した事例があります。このような産学官での連携の在り方は、DXの進め方を考える上で大きなヒントとなるでしょう。

外部連携を通じた人材育成と組織力強化

外部との共同プロジェクトを通じて、自社のDX人材の育成を図ることは、DX人材が不足している現代においては重要な選択肢です。

外部との協業をすることは、単に自社には足りない力を補うだけでなく、新たな発想や視点を取り入れて、組織の変革力を高めること、ひいては組織力自体を強化することにも繋がるでしょう。

ポイント5：全社一丸のDX推進体制と人材育成

中小企業が円安の影響を乗り越えるためには、全社一丸となってDX推進体制の構築と人材育成に取り組むことが不可欠です。

全社横断的なDX推進体制を構築して、リーダーシップと変革文化を醸成することで、中小企業は円安の逆風に負けない組織力を身につけることができます。

加えて、社員のデジタルスキル習得と意識改革を進めることで、DXの実行力を高め、新たな価値創造に挑戦し続けることが可能となるのです。

全社横断的なDX推進組織の設置と権限委譲

経営戦略に紐づいたDX戦略の策定と全社的な推進体制の構築は、中小企業のDXを成功させることに繋がります。

DX推進を担う専門組織を設置し、各部門との連携を強化することが最初のステップです。そのうえで、DX推進組織に適切な権限を委譲して、機動的な意思決定と実行を可能にすることも重要です。

DX推進リーダーの育成と変革文化の醸成

どれだけ優秀な人材を揃えてDXプロジェクトを立ち上げたとしても、リーダーシップを備えた人材がいなければチームは正常に機能しません。DX推進に必要となるリーダーシップを備えた人材の確保は、DXを成功へと導くためには欠かせません。

経営層のビジョンを現場で実行に移していくフェーズでは、企業全体で変革に挑戦する組織文化を醸成していくこと、データとデジタル技術を活用できる体制をつくること、顧客や社会のニーズに応える意識を組織全体に浸透させることなどが欠かせません。こうした取り組みを社内全体で進めていくための存在が、DXリーダーなのです。

こうした人材を自社で育成することができなければ、必要に応じて外部の力を借りることも視野に入れても良いでしょう。