【ムーンショット型研究開発制度①】内閣府は日本社会のDXにどんな未来を見るのか?

【ムーンショット型研究開発制度①】内閣府は日本社会のDXにどんな未来を見るのか?

「日本政府が目指す未来」を支える3領域

「日本政府が目指す未来」を支える3領域

日本社会が抱える社会課題を解決するために、9つの具体的な目標が設定されたムーンショット型研究開発制度ですが、その最大の目的は人々の幸福で豊かな暮らしの基盤を改善・向上させる事です。

そのための基盤となる領域は次の3つです。

  • 社会
  • 環境
  • 経済

それぞれの領域について、簡潔に解説します。

社会

世界一の高齢社会である日本。出生率の減少には歯止めがかからず、労働人口の減少など様々な社会課題を抱えています。

目標1に掲げられた『サイバネティック・アバター基盤』や、目標3の『AIとロボットの共進化』など、急進的イノベーションで少子高齢化時代を切り拓き、持続可能な社会構造に変革していくことは、日本社会の未来を見据えた上で最重要なミッションの1つです。

環境

2015年9月の国連サミットで採択されたSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)にも掲げられている、「地球温暖化」や「海洋プラスチック」問題

更には「資源の枯渇」、「環境保全と食料生産の両立」など、日本のみならず地球規模で考えなければならない環境問題は山積みです。

地球環境を維持・回復させながら都市文明を発展させる取り組みは世界的な関心事ですが、日本は必ずしも世界的に評価されるSDGs先進国とは言えません。

こうした問題を解決し、世界的評価を得るためには、抜本的な都市構造から考え直す、まさに『ムーンショット』なイノベーションが求められます。

経済

サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立させる、人間中心の新たな社会構造『Society 5.0』の実現に向け、経済改革と需要の増大が見込まれます。

人類の活動領域拡大など、未来社会の実現のためにはサイエンスとテクノロジーで新たなフロンティアを開拓する意思が欠かせません。

人類の営みが仮想現実の世界までも広がる未来では、経済領域にも大幅なイノベーションが生まれる必要があると考えられています。

まとめ

内閣府主導で進めるムーンショット型研究開発制度。

コロナ禍において加速された日本のDXですが、これからの日本社会、ひいては世界のためには、各企業の内部のDXだけでなく、革新的なイノベーションをもたらすDXが必要とされています。

一見すると、かつてSF小説で目にしたような荒唐無稽に思える世界も、今では現実のものになる日もすぐそこです。

内閣府が、真剣に大真面目で取り組む科学技術のイノベーションは、日本の社会構造そのもののDXを急速に進めるかもしれません。

今回はムーンショット型研究開発制度の概要と日本政府が描く未来像を簡潔に説明しました。

これから数回に渡り、DXportal®独自の視点で、ムーンショット型研究開発制度を解説していきますので、どうぞ今後ともご注目ください。

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この記事の執筆者

株式会社MU 代表取締役社長

山田 元樹

社名である「MU」の由来は、「Minority(少数)」+「United(団結)」という意味。企業のDX推進・支援をエンジニア + 経営視点で行う。 最近の趣味は音楽観賞と、ビジネスモデルの研究。 2021年1月より経営診断軍師システムをローンチ

株式会社MU 代表取締役社長

山田 元樹

社名である「MU」の由来は、「Minority(少数)」+「United(団結)」という意味。企業のDX推進・支援をエンジニア + 経営視点で行う。 最近の趣味は音楽観賞と、ビジネスモデルの研究。 2021年1月より経営診断軍師システムをローンチ

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