DXportal - 【業界インタビュー】DXで生徒の学習意欲向上を目指す|ナガシマ教育研究所

【業界インタビュー】DXで生徒の学習意欲向上を目指す|ナガシマ教育研究所

【業界インタビュー】DXで生徒の学習意欲向上を目指す|ナガシマ教育研究所

横浜市金沢区を拠点に、学習コーチングを通して、子どもたちの「自主的な学ぶ力」を育てる教育を行うナガシマ教育研究所(株式会社塾のナガシマ/以下:同社)。

幼児教育~高校生向け学習塾に加え、学童保育まで幅広い年代の子どもたちと常に向き合う同社では、コロナショック以降学習の在り方について社内で話し合いを重ね、「対面での集団授業の廃止」という学習塾の常識を打ち破る方針を打ち出しました。

そのために必要だったのはデジタル技術であり、DX(デジタルトランスフォーメーション/以下:DX)だと言います。

今回はナガシマ教育研究所代表取締役の永島瑠美氏(以下:永島氏)にインタビューを行い、同社のDX推進について詳しくお話を伺いました。

「DX推進とはモノのために行うのではあらず、ヒトのために行うもの」であるという本質に迫る1つの事例として、どうぞ耳を傾けてみてください。

ナガシマ教育研究所永島氏
ナガシマ教育研究所 代表取締役 永島瑠美氏
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学習の在り方への疑問とコロナショック

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2020年の春先より、日本でも猛威をふるい始めた新型コロナウイルス。

その感染拡大は教育業界のみならず、人々の生活スタイルそのものに大きな変化をもたらしました。

同社ではそんな環境の変化にいち早く対応し、それまでの学習塾では常識であった対面での集団授業を廃止し、いち早くオンラインによる個別授業へと切り替えました。

「きっかけ自体は、2020年の新型コロナウイルス感染拡大による自粛要請が深刻化した事です。

6月頃より、それまでは集団学習を行っていた当社でも、生徒個人の自宅学習、つまりデジタルを利用したオンライン学習へと舵を切る必要に駆られました。

しかし、当社ではそれ以前から現代の学習塾の在り方として、集団学習の問題点が議論され、当社の教育方針として現在のビジネススタイルは果たして正しいのかという、大きな疑問があったんです。」

同社が激動の時代に柔軟に対応できたのは、コロナショック前から自らのビジネススタイルの課題を捉え、それを解決する手段を模索していたからこそでしょう。

学習塾の理想と現実

学習塾の理想と現実
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教育に関わるビジネスモデルは、集団授業を主とする一般的な学習塾。そして個別授業を主軸とする個別塾や家庭教師などがあります。

しかし、同社ではそのどちらにもメリット・デメリットがあり、互いの良い所のみをうまく取り入れた学習環境を構築する必要があると、以前から話し合っていたそうです。

「塾という空間に集団で行われる授業スタイルは、今も不変なものとしてそこに価値はあるものです。

しかしながら、集団授業は学習塾としては当たり前のスタイルですが、生徒の学習状況に合わせた指導が難しいという大きな弱点があります。

また、集団という環境の中では質問ができない引っ込み思案の子どもというのも、数多くいます。

対して個別塾や家庭教師といった生徒と先生がマンツーマンで行う授業では、そうした問題は解決される代わりに、先生がついていないと勉強しないなど、生徒が主体的に学ぶ環境作りを阻害している部分もあるのです。

当社ではそうした問題を解決するために、それぞれの教育スタイルの良い所を取り入れた新しい学習モデルを構築しなければならないと考えていました。

そのために必要だったのが、生徒の学習進捗状況に合わせた授業を選択し、かつ生徒が能動的に授業を受ける力を養う環境整備です。」

それにはデジタルを利用したオンラインでの個別授業というのは、まさにピッタリの選択肢だったと永島氏は語ります。

課題は保護者の理解とDX投資

課題は保護者の理解とDX投資
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コロナショックにより教室での集団授業は行えなくなったものの、以前から新しい学習モデルを模索していた同社では、即座にデジタルを利用したオンライン学習へと方針を転換。

授業の動画を撮影し、既存ソフトやサービスの中から適切と思うモノを組み合わせ、3~4ヶ月という短期間でシステム環境を整えました

その上でタブレットをまとめて100台購入し生徒へ貸与。こうして同社のオンライン学習がスタートしたと言います。

「オンライン学習のシステムを整えるにあたって、それまでにも理想の形を模索していたとはいえ、コロナショックという緊急事態の中ではあまり悠長に構えている余裕もありませんでした。

しかし、ホームページなどのWEBフロントをはじめとする集客導線の設計や、システムの効率化といったWEBシステムの根幹に係る部分に関しては自社だけでの作業は難しいと判断し、外部の協力ベンダーとして株式会社MU(DXportal®運営会社)さんに制作を依頼しました。」

こうして短期間でのデジタル化によるオンライン学習の環境を整えた同社ですが、そこに社内外の反発や不安といったモノは無かったのでしょうか。

予算面でDX推進を不安視する社員たち

社内からは予算面での不安が表出
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「社内から生まれた不安は、主に予算面です。

100台のタブレット購入もそうですが、100人が同時接続する接続環境(Wi-Fi工事など)の構築など、必要な投資は想像以上にありました。

それだけの予算をかけた場合の費用対効果は果たして得られるのか?これは、ビジネスとして考えれば当然の疑問です。

しかし当社では、経営者である私と夫(同社代表取締役社長の永島慎一氏)がDX推進を主導。

自身も勉強しながらではあるものの、新たな学習塾を作り上げるという経営理念の元、トップダウンですべての工程をリードしました。

経営理念とデジタル化で目指す部分がイコールであったため、経営者がDX推進をリードするのが最も効率的な判断でもありましたが、結果的に私達が率先することにより社内の理解を得られるという相乗効果があったんです。」

DX推進はトップダウンで行うのが最も成果を得やすいというのは、各企業のDX推進事例でも聞かれる話ですが、それが同社の例でも実証された形でしょう。

では、逆にユーザー側の反応はどうだったのでしょう。

保護者から上がった不安の声

保護者から上がった不安の声

「ユーザー側の反応としては、生徒本人というよりも、やはり保護者の方々からの不安の声がほとんどでした。

『オンラインで動画を見るだけで勉強になるのか?』『それで成果は得られるのか?』

こうした声が上がるのは当然といえば当然です。

高いお金を出して大切な子どもさんを我々に預ける保護者にとっては、動画を見せるだけでお金を取るのかという疑問が生じるのも当たり前で、オンライン学習に切り替えた当初は退塾者も続出しました。

また、デジタルネイティブな子どもたちはタブレットの扱いなどお手の物で、率先してどんどん学習を進めていく姿も見られましたが、保護者の中にはそれらの機器を扱うのが苦手な方も多く不安というのもあったようです。

しかし、地道に当社のシステムを説明し、実際に体験してもらう中で徐々にそうした不安は解消され、理解が得られるようになったと共に、子どもたちの学習生産性も次第にJカーブを描くようになってきました。」

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