DXportal - 【DX最新トレンド】DX推進に欠かせない「AI」の役割と導入の注意点

【DX最新トレンド】DX推進に欠かせない「AI」の役割と導入の注意点

【DX最新トレンド】DX推進に欠かせない「AI」の役割と導入の注意点

DX(デジタルトランスフォーメーション/以下:DX)を推進するにあたって、これまで人が行っていた作業をコンピュータ―に置き換えることは大きなポイントです。

これは俗に言う「AI導入」により実現可能ですが、ビジネスの現場においてもAIに対する理解度はまだそれほど高くありません。

  • AIを導入すれば「すごいこと」ができる
  • AIが導入されると仕事がなくなる
  • AIを導入すればすぐに効果が出る

実際、このような勘違いをされている方も多いのではないでしょうか。

今回はそんな「AI」の定義を確認しつつ、DXにおけるAIの役割と導入する際の注意点について解説していきます。

AI(人工知能)の定義

AI(人工知能)の定義

AIとは”Artificial Intelligence”の略で、「学習・推論・判断といった人間の機能を備えたコンピュータシステム(引用:大辞林)」のことです。

一般的にはAI=人工知能と認識をされていますが、実はその定義や捉え方は専門家の間でも明確に定まっておらず、大まかに言って「人に変わって学習・推論・判断を行うコンピュータシステム」のことを指しています。

SF映画などに見られるような、AIが自我や感情を持って人間に関わるというようなことは現状のテクノロジーではありえず、そこまで人間と同等の知的活動を行う段階にはありません

AIのビジネスへの転用

AIのビジネスへの転用

しかし、現在ではAIに対して「機械学習(マシンラーニング)」「深層学習(ディープランニング)」などの手法が開発され、人間とコンピュータそれぞれの得意分野を分けた業務改革が可能となり、近年のDX推進の波にはAI導入が欠かせないと考えられるようになってきました。

【機械学習(マシンラーニング)】

インプットされたデータから一定の規則(パターン)や法則(ルール)を、コンピュータ自身が抽出する技術。「データを自己学習・整理・分類することにより、予測演算を行う」ことができるAIを稼働させるためには欠かせないピースの1つです。

【深層学習(ディープラーニング)】

機械学習の一部となる手法で、まだ人間が手を加えていない未加工のデータ(ビックデータ)から、コンピュータが自動で特徴やパターンを発見することができます。より高精度のアウトプットが可能となったことにより、AIをビジネスへ転用する大きな推進剤となりました。

DX推進におけるAIの役割

DX推進におけるAIの役割

「2025年の崖」問題を持ち出すまでもなく、現代の企業はDXを推進しなければ近い将来大きな損失を負うというのは周知の事実です。

そんなDX推進を行う上で、AIが担う役割とはどのようなものなのでしょうか。

AIはDXという目的を達成するための手段

AIはDXという目的を達成するための手段

現代の企業は、さまざまなITテクノロジーを複合的にリンクさせ、それにより自社や社会の構造変革を行い、新たな企業価値を生み出していくことが必要です。

それこそまさにDXという考え方そのもので、企業が到達すべき大きな目的でもあります。

業種によってはその目的を達成するためにはAIをはじめ、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)RPA(Robotic Process Automation:ロボットによる自動化)といった最新のデジタル技術を導入する必要があるでしょう。

つまり、AIとはDXという目的を達成するための1つの手段でしか無く、AIを導入すればすべてが解決するというようなものではありません。

AIの得意分野は「認識」「学習」「予測」

AIの得意分野は「認識」「学習」「予測」

人が処理できるデータ量には限りがあり、大量なデータを扱う場合、どうしてもミスが出てきます。

しかし、そういった膨大なデータの記憶・分析はまさにコンピュータの得意分野です。AIを活用すれば、そこからさらに一歩進んで、画像や音声データまですべて認識することができ、データを時系列や変化を含めて学習することで、将来予測に対しての最適解を導き出すことが可能です。

増大するデータの有効活用はAIで解決

増大するデータの有効活用はAIで解決

収集された膨大なデータをAIによって「認識」「学習」「予測」することで、企業活動において効率的なステップアップ/スケールアップが図れます。

企業活動の中で、日々増え続ける膨大なデータを活用するのは、まさにAIの得意とすることです。人が一つ一つ対応していた状況と比較すれば、何倍も時間を節約し、効率的かつ効果的な成果を出すことができます。また、その分の人的リソースをより生産性の高い分野へと振り向けることが可能になります。

DXにAIを導入する際の注意点

DXにAIを導入する際の注意点

このようにDX推進、ひいては現代ビジネスにおいて欠かせないツールであるAIですが、当然のことながらAIには弱みもあります。AIのウィークポイントも理解した上でAI導入を行うことが、自社のDX推進を成功させるための大切なキーポイントとなるでしょう。

以下のような場合、AIはその力を十分に発揮することができず、AI導入によるメリットが十分に得られません。それどころか、むしろAI導入が企業にとってデメリットを生み出す可能性もあるので注意が必要です。

明確な目標が欠如

明確な目標の欠如

先述のように、AIはあくまでDXを推進させるためのツールの一つでしか無く、それ自体に万能性はありません。

AIを効果的に活用するためには、人が導いてやる必要があり、そのためには明確な目標設定が必要です。

DX推進の到達目標と、それによって実現したい目標を明確に設定する。さらには、その目標を全社的な共通認識にしておくことが、AIに限らず各種ITツールを導入する際の大切な考え方です。

経営陣とDX担当部署、そして現場の一般社員で共通認識がない中、ただ単にAIを導入しただけでは、明確な形での成果は得られにくいでしょう。それどころか、部署間での連携ミスが多発して修正作業が必要になったりと、かえって作業効率が悪くなるなど本末転倒な事態を引き起こすこともあり得るのです。

データ精度が低い

データ精度が低い

どれだけAIがビックデータの分析が得意だとしても、そのデータを用意するのは基本的に人です。

用意されたデータが著しく小規模なものであったり、フィールドデータから得られた異常値が取り除かれていない精度の低いものであったりした場合、AIがそこから正しい結果を導き出すことは困難となります。

異常値の原因を探し不要なデータを取り除いたり、あらかじめ適切なデータを用意できるような収集方法の基盤を設計するなどして、より高精度なデータを送り込むことによってAIはその本領が発揮できるのです。

AIに長けた人材の不在

専任担当者の採用・育成

先に述べたように、AIは専門家の中でも定義付けが定まっていないほどまだまだ発展途上の技術です。

そのため、AIに長けた人材(エンジニアやデータサイエンティストなど)はそう多くありません

自社に偶然そうした人材がいるという恵まれた企業はほとんど無く、外部から専門家を招き入れるのも簡単ではありません。

このような現状から、AIに長けた人材の採用や育成は、他のITテクノロジーの導入よりもさらにハードルが高いというのが実情です。

企業がDX推進のためにAIを導入する場合は、外部ベンダーとの連携や、オープンイノベーションなどの施策も検討しつつ、AI部門の担当者が実践力を身につけながら学び続ける環境づくりが求められます。

まとめ

AIは驚くほどの進化過程をたどり、SF映画ほどではないにしても、多くの場面で人の仕事を肩代わりできるようになってきています。

しかし、あくまでAIにできることは過去の事象(データ)を元に、次の未来を予測していくことでしかないのです。

「無」から「有」を生み出すこと。ひらめきや直感、そしてイノベーションを生み出すことはどこまでいっても人の持つ感覚やセンスに頼らざる得ません。

人とAIそれぞれについて、できること・得意なことと、できないこと・苦手なことをきちんと理解した上で、全社共通の目的・目標をもってAI導入をすることが、DX推進におけるAI活用においては重要です。

AIは決して万能の利器も、それを導入したらすぐに効果が得られるという魔法の鍵でもありません。

それらを理解した上で、ぜひとも人とITテクノロジーの理想的な環境構築をめざしてみてください。

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この記事の執筆者

中野 太賀

株式会社MU チーフエンジニア / ディレクター

中野 太賀

エンジニアセクションのトップとして、株式会社MUにジョイン。 サーバーサイドエンジニア出身の安定感を生かした、リソースマネジメント、プログラム実装を行う。趣味はサウナと美味しいものを食べること。

中野 太賀

株式会社MU チーフエンジニア / ディレクター

中野 太賀

エンジニアセクションのトップとして、株式会社MUにジョイン。 サーバーサイドエンジニア出身の安定感を生かした、リソースマネジメント、プログラム実装を行う。趣味はサウナと美味しいものを食べること。

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