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子育てDXを支える技術とサービス3選
現在、子育てDXを支える革新的な技術とサービスが、民間企業から次々と登場しています。
ここでは、注目すべき3つのサービスを紹介します。
母子手帳アプリ『母子モ』
「母子モ」は、株式会社エムティーアイが開発した母子健康手帳アプリです。母子健康手帳の省令様式に対応した項目の記録や管理、複雑な予防接種スケジュールの自動作成などの情報管理機能を備えています。
さらには自治体から住民に対して、お知らせやイベント・子育て支援施設等の情報を配信。子育て世代の妊娠から出産、育児までを切れ目なくサポートしてくれるサービスです。
現在600以上の自治体で導入されており、政府と連携して子育て家庭の負担軽減に貢献しています。
特に「母子モ」は、母子健康手帳が電子化されたことにより、保護者にとって煩雑だった紙での情報管理の手間を大幅に削減しました。
予防接種のスケジュール管理や記録の入力もアプリ上で簡単に行えるため、受診忘れや時期の誤りを防ぐことができます。
加えて子育てに関する情報を自治体から直接受け取れるため、必要な支援サービスを見落としてしまうリスクも減らせるのです。
「母子モ」は、子育て家庭の負担軽減と子どもの健康管理の両面から、子育てDXを支える重要なサービスとして期待されています。
子育て施設ワンストップ運営『 コドモン』
「コドモン」は、株式会社コドモンが提供する保育・教育施設向けのICTサービスです。
登降園/入退室や勤怠の管理、保護者への連絡から、連絡帳の記入と製本、口座振替代行、シフトの管理に至るまで、様々な機能がワンストップで利用できるのが特徴です。
紙の連絡帳時代は連絡帳の購入や記入に手間と時間がかかり、保管にも場所を取られていました。しかし、「コドモン」の導入により、保護者も子育て支援現場も、どちらもが業務効率化と利便性向上を実現できるようになったのです。
施設側は、園児の出欠管理や連絡帳の作成、請求業務などを一元的に管理できるため、事務作業の負担が大幅に減ります。
一方、保護者もスマホやパソコンから子どもの園での様子を随時確認できるため、安心して子育てと仕事を両立できるでしょう。
さらに、「コドモン」上での保護者同士のコミュニケーションを通じて、子育ての悩みを共有し、アドバイスを得ることもできるようになりました。
「コドモン」は、保育・教育施設と保護者双方のニーズを満たし、子育てをサポートする子育てDXの推進に欠かせないサービスの1つなのです。
赤ちゃんの泣き声をAIで解析『パパっと育児』
「パパっと育児」は株式会社ファーストアセントが開発した、赤ちゃんの泣き声をAIで解析し、泣いている理由を推定するアプリです。
2万人以上のモニターユーザーから収集した泣き声データをもとに、独自の解析アルゴリズムを構築しました。
ユーザはアプリから泣き声診断機能を起動し、泣いている赤ちゃんにマイクをかざすことで、以下5つの分類から、可能性の高い理由と確率を知ることができます。
- お腹が空いた
- 眠たい
- 不快
- 怒っている
- 遊んでほしい
事前のモニターユーザーのフィードバック結果では8割以上の正答率を記録しており、初めての子育てに不安を感じる保護者の強い味方となってくれます。
初めて赤ちゃんを育てる保護者にとって、泣き声の理由を判断することは難しく、戸惑いを感じることも多いでしょう。
「パパっと育児」は、そうした保護者の不安を解消し、適切な対応を支援するツールとして役立ってくれるのです。
今後、AIの性能向上とデータの蓄積により、さらに高度な育児支援が可能になると期待されています。
まとめ~子育てDXで広がる未来への可能性
子育てDXは子育てのしやすさを抜本的に高め、日本の未来を切り拓く重要な鍵です。
本記事では、子育てにおけるDXが解決すべき課題、そして政府や民間企業による革新的な取り組みについて紹介しました。
- 母子モ
- コドモン
- パパっと育児
これらのサービスは、子育て世代が直面する数々の課題を克服し、日本の未来を明るくするための大きな一歩となるはずです。
しかし、それはほんの始まりに過ぎません。
技術の進歩と社会の変化に伴い、今後さらに多くの革新的なサービスが登場するでしょう。
ただし、子育てDXの実現には、政府や企業だけでなく私たち一人ひとりの参画が必要不可欠です。
利用者として、そして社会の一員として、子育てDXの恩恵を享受し、その発展に貢献していくことが求められます。
デジタル技術の力を結集し、子育ての環境を整備することで、誰もが安心して子どもを産み育てられる社会の実現を目指しましょう。
企業においては、子育てDXの動向を注視し、自社の強みを活かせる分野での事業展開を検討してみてください。