DXportal - 【DXにおけるアジャイル開発・前編】今求められている理由とは?

【DXにおけるアジャイル開発・前編】今求められている理由とは?

【DXにおけるアジャイル開発・前編】今求められている理由とは?

DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の一環として、新しくシステムを作る際に、「アジャイル開発」という言葉がよく使われるようになりました。

そんなアジャイル開発を、自社のビジネスモデル変革にどう活かしていけばいいのか

今回の記事では、アジャイル開発とは何たるかについて、前・後半の2回にわけてお伝えします。

【前半の内容】

  • アジャイル開発の概要
  • アジャイル開発が今求められている理由

後半の内容

  • アジャイル開発のメリット・デメリット
  • アジャイル開発を成功させるための秘訣

なぜアジャイル開発が求められるのか、イマイチピンと来ていない人は、この機会に内容を理解していただき、デジタル化社会で企業が生き残るヒントを見つけてください。

アジャイル開発とは、短期間の繰り返しが前提

アジャイル開発とは、短期間の繰り返しが前提

アジャイル(Agile)とは英語の「俊敏」「素早い」という意味の「Agility」が元になっており、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するために用いられる、システムやソフトウェア開発の手法の一つです。

その意味の通り、従来のやり方よりも、素早く開発を進められるため、変化するスピードが増している現代において、企業で導入される割合が増えてきています。

ウォーターフォール開発との違い

アジャイル開発と比較される、従来の開発手法は「ウォーターフォール開発」といって、システム開発の一連の流れを、数か月から、長いと1年以上かけて行います。

ウォーターフォール開発の流れ

そして、これらのステップは、一つ終えたら前の段階には戻れず、基本的には一方通行で進めていくことになります。

一方で、アジャイル開発は、ウォーターフォール開発の一連の流れを、1から2週間の短期間で実施し、1サイクルを、機能単位で何度も繰り返すのが大きな違いです。

短期間に同じ手順を反復することで、仕様の変更・改善が行いやすいことも、ウォーターフォール開発にはない特徴といえます。

また、ウォーターフォール開発では、要件定義が初回に設けられ、フィードバックを受けるのは最後の検証段階のみのため、完成したシステムがユーザーのイメージと、乖離してしまうことがしばしば起こり得ます。

アジャイル開発は、この問題を解消し、内部・外部からのフィードバックを取り入れることで、細かな改善を行い、クライアントのニーズにより深く応えることが目的です。

アジャイル開発の基本的な流れ

アジャイル開発の基本的な流れ

アジャイル開発では「スプリント」「イテレーション」という、計画からテストまでのサイクルを何度も繰り返します。

このスプリントをいかに効率よく繰り返して、ユーザーのニーズを満たせるかが、DX(デジタルトランスフォーメーション)の成功につながるのです。

アジャイル開発では、スプリントは機能ごとに分けられ、スプリントごとに新しい機能を一つ開発して、既存のものに追加するのが一般的です。

  1. 最低限の機能開発、検証
  2. 利便性を上げる機能開発、検証
  3. 付加価値をつける機能開発、検証

そして、追加した後はユーザーの希望や問題点を掘り起こしながら、課題を解決していき、これらと並行して要件定義を行います。

スプリントは1つにつき数週間程度のため、小規模かつ単機能の開発プロジェクトがアジャイル開発には向いているといえます。

たとえば、スマートフォンのアプリなどに見られる、アプリのアップデートは、サービスをリリースした後にも頻繁に行われます。

これは、実際にユーザーが使用して発見された課題や、利用者が増えていく中で、出てくる要望に応えながらシステムを改善している好例です。

DXにアジャイル開発が求められている2つの理由

DXにアジャイル開発が求められている2つの理由

DX(デジタルトランスフォーメーション)にアジャイル開発が求められるのには、主に2つの理由があります。

1.浮き彫りになったウォーターフォール開発の課題

従来主流であった、ウォーターフォール開発には、スケジュール管理がしやすく、タスクを割り当てやすいというメリットがあります。

しかしながら、デジタル化が進む現代では、その課題が浮き彫りとなり、やり方を変更する必要性が叫ばれ始めたのです。

具体的なウォーターフォール開発の課題としては、以下の項目が挙げられます。

  • 完成したシステムがユーザーの意向に沿わない場合、修正が困難
  • たびたび仕様変更が発生し、納期遅延が起こりやすい
  • 投資金額が大きく、プロジェクトにかける時間も長い

ウォーターフォール型では手戻りがあると、追加費用が発生し、業務遂行にさらなる時間がかかっていましたが、アジャイル開発では、これらの課題を解消できる仕組みが整っています。

アジャイル開発はスプリントごとに改良が可能なため、短期間でプロジェクトを完遂しやすく、納期遅延も起こりにくいのです。

さらに一つひとつの開発費用が安く、検証を繰り返すことで成果が表れやすいため、大きな予算が取れない企業でも、システム開発の手法として取り入れやすくなります。

2.時代のスピードに合わせて変化する顧客のニーズ

時代のスピードに合わせて変化する顧客のニーズ

コロナ禍では、テレワーク制度の導入が急務となり、システムには高い機能性が求められています。

そうした中で、顧客の要望を聞き、システムを設計して・・・と悠長に進めていると、瞬く間に数か月が経過してしまいます。

そこで、積みあがっていく要望に、即座に応えられるシステムとして、台頭してきたのがアジャイル開発です。

たとえば、企業が早急にテレワークシステムを導入しなければいけなくなった際に、アジャイル開発を使えば「とりあえずシステムを利用できる」段階まで持って行って、スピーディーにサービスをリリースできます。

また、リリースする際、クオリティは完璧である必要はなく、次のステップで実際にユーザーが使ってみて、出てきた課題に対する改修を即座にかけられるのです。

ユーザーのフィードバックに基づいて開発が進むため、不要な機能は削ぎ、即時必要なものは追加する、といった柔軟な対応が可能になり、結果として手戻りがなく、顧客満足度の向上につながります。

一昔前は、一つの課題に対して最適解をじっくりと導き出し、失敗するリスクを最低限に抑えることが優先されていました。

しかし現在は、短期間で試行錯誤して、複数の中から最適解を見つけられるアジャイル開発こそが、時代に合った手法といえます。

まとめ

DX(デジタルトランスフォーメーション)におけるアジャイル開発について、基本的な情報と、今、必要とされている理由について、解説してまいりました。

アジャイル開発は、ここ数年で普及した手法であり、全体的な比率としては、まだまだウォーターフォール開発の方が多いはずです。

しかし、鉄は熱いうちに打っておくに越したことはなく、デジタル化社会において、顧客のニーズに即座に答えられなければ、その熱は冷めてしまいます。

アジャイル開発の必要性を知っていただいて、自社のシステム刷新にこの手法を活かすことが、ビジネスを改革するトリガーとなるはずです。

次回、後編ではアジャイル開発のメリット・デメリットと、成功させるための秘訣について詳しく述べていきます。

後編:【DXにおけるアジャイル開発・後編】メリット・デメリットと成功の鍵はこちらよりアクセス

DXについてのご質問・ご相談はこちら

SNSシェア

この記事の執筆者

山田 元樹

株式会社MU 代表取締役社長 / フロントエンドエンジニア

山田 元樹

社名である「MU」の由来は、「Minority(少数)」+「United(団結)」という意味。企業のDX推進・支援をエンジニア + 経営視点で行う。 最近の趣味は音楽観賞と、ビジネスモデルの研究。 2021年1月より経営診断軍師システムをローンチ

山田 元樹

株式会社MU 代表取締役社長 / フロントエンドエンジニア

山田 元樹

社名である「MU」の由来は、「Minority(少数)」+「United(団結)」という意味。企業のDX推進・支援をエンジニア + 経営視点で行う。 最近の趣味は音楽観賞と、ビジネスモデルの研究。 2021年1月より経営診断軍師システムをローンチ

前後の記事

全ての記事を見る